美少女たちがガチでメタルをやるとこうなる Mary's Blood
スポンサーリンク
メタルはダサい。
これは20世紀の間に人類が到達したいくつかの結論の内の1つで、もはや議論の余地が無いことは間違いない。
それゆえにメンバー全員が仮面をつけたり、ヒップホップと混ぜたり、アイドルとくっつけたりすることで、メタルなんて音楽を改めてやることの気恥ずかしさをなんとか誤魔化してきたのが現状だ。
そうやってメタルはどうにかこうにか生き延びてきた。
そんなメタルがまた罪深い試みをしようとしている。
それが「嬢メタル」というジャンルだ。
嬢メタルというのはメンバー全員が女性のメタルバンドのことを言うらしい。
一応断っておくと、以前からも女性メタルバンドというのはあったし、海外ではわりと普通に女性がデスメタルを歌っているが嬢メタルとは呼ばれない。
日本ではこの手のジャンルの立ち上がりに苦労した結果、「嬢メタル」などという造語が誕生してしまい「キャバ嬢+メタル」というわけの分からないジャンルになってしまった。全く無念である。
この「嬢メタル」なるジャンル、聴いてみると分かるのだが大半がゴシックっぽいポップスだ。一応バックサウンドにはメタルっぽいツーバスやギターリフなどが散りばめられているが、曲が完全にavexよろしくなJPOP展開なので、サウンドとメロディーに一体感を感じられずチグハグな印象を受ける。さながら白米を食べながら牛乳を飲むような違和感だ。
何が問題なのかと言えばそれは明らかで、ボーカルに技量がないのである。そもそも日本で普通に生きてきた女の子が、何が悲しくてメタルを歌う必要があるだろうか。そんなスキルなんて無くても(むしろ無いほうが)幸せに暮らせるのがジャパンである。
だから、嬢メタルをやるバンドは曲をポップにせざるを得ないし「まぁガチのメタルなんてやるよりそっちの方が売れるんじゃね?」という大人の思惑も見え隠れしてみえるように思える。
従って、「嬢メタルなんてメンヘラゴシックポップ聴くなら、椎名林檎でも聴くわ」と思っていたのだけれど、Mary's Bloodは違った。
まずビジュアル。(公式HPより)
なんというガチ感。
こんなトゲトゲした衣装、今日となっては逆にめずらしさすら感じる。
問題の曲はどうかというと…
ええやん。うまいやん。
ちゃんと1曲目がメタルの様式美を理解した臭さ全開のイントロなのが分かってる。
具体的に何が気に入ったのかと言うと、ボーカルの歌い方がすごく良い。
メタルのボイスって最終的には演歌だと思うんですよ。コブシが効いてるなぁって感じ。これがあるとメタルサウンドとの一体感が一気に生まれるなぁと思います。
メロディーもわざとなのか微妙に古臭い感じがして、なんか哀愁を感じちゃうわ。
音楽も仕事も無数にある中で、どうして彼女たちは「メタル」を選んだのかはとても気になるところだけど、なんか久々に応援してあげたいなぁという気持ちになりました。
気になった方はぜひチェックしてあげてください!
新譜も発売中!