ゼンハイザー「665万円のヘッドホン Orpheus」は迷走なのか?
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ゼンハイザーがOrpheusの後継機を出すそうですね。
価格は日本円で665万円だそうで。
価格.com - ゼンハイザー、約665万円のヘッドホンシステム「HE 1060/HEV 1060」
あ、ども。すぎやまです。
正直なところこのニュースを見たとき「やっと出たか」と思いました。
別にゼンハイザーの新機種を待ってたわけじゃなくてね。
「買えないヘッドホンってヤツがようやく出てきたか」と思ったわけです。
ヘッドホンやイヤホンが「趣味」としてイマイチだなぁと思っていた部分がやっと解消されたような気がしました。
ヘッドホンやイヤホンが「趣味」として成立するには「届かないゴール」があるべきだとずっと思っていたんですよね。100万円くらいである程度の物が揃ってしまうと、そのお金が出せる人が「俺って凄いだろ?」って勘違いしちゃうわけで。
今で言うと「AK380とAKアンプ持ってるって凄いでしょ?」的なヤツね。
いや、別に凄くねーからと思うわけです。
現状ではそれがヘッドホンやイヤホンの趣味としての限界だったわけですが、今回Orpheus様が登場してくれたおかげで「あ、でもOrpheusはまだなんですね?」という会話が発生してしまうことに…。手が届かないゴールは素晴らしい。
単に高いお金を払えばOKという考え方を破壊できる、それがOrpheusの存在する価値ような気がします。
まぁそもそもOrpheusがどんな良い音だって、比較対象がないんだから665万円の価値があるかどうかなんて誰にも分からない。おそらくこの次元の買い物をする人は「Orpheusって価格なりの価値があるの?」なんて貧乏くさい発想ではなく、「Orpheusの音を手に入れられるんだったらいくら払っても構わない」という富豪発想なんでしょうね。無理だわー。
ま、発想だけじゃなくて実際にある程度裕福である必要もあると思いますけど。
ということで、665万円のヘッドホンには趣味を趣味たらしめる力があると思うのですよ。夢やロマンがあるし、普通の人は買わないしね。まさに趣味の世界。
反面、「おいおい、ヘッドホンもピュア・オーディオみたいになるんじゃなかろうな」という心配もしています。
ゼンハイザーは「今後は高級ヘッドホン路線に舵を切っていくんで、シクヨロ〜」と言ってるので、もしも他メーカーがゼンハイザーに追従すれば、今のイヤホン業界よろしくヘッドホンもあっという間にインフレが進むかもしれません。
「プレミアム・ヘッドホン」が最大の成長領域 ー ダニエル・ゼンハイザーCEOインタビュー - Phile-web
なにはともあれ665万円のヘッドホンというのは、売れる売れないという話ではなく、「ヘッドホンは趣味足りえるか」という疑問へ挑戦する機種なのだと思います。
これは「自動車が趣味」という感覚に似ているかもしれませんね。
そういう観点でみるとOrpheusの売り文句やマーケティング的には「高級自動車」に似た戦略をとっているようにも見えます。
今後のヘッドホン業界には高級車のようなブランドが出てくるのかもしれないなぁ(finalはそれを見越してやっているようでなかなか上手)
そんなわけでOrpheus、1度でいいから聴いてみたいと思いました。
P.S.
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みたいになることを期待します。
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