【レビュー】エレキット TU-HP02 通す価値のあるポータブルアンプ
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ここ数日は体調が悪く寝込んておりました。
年末はなぜか体調不良になることが多くて…。今回は早めの対応をしたのでそこまで悪くならずに済みました。みなさんも体調管理には気をつけ下さいね!
風邪予防にはこのマスクがほんとに有効です。ノド痛いかもと思ったら寝るときに使うとすごく良いですよ。
さて、今回はエレキットさんのディスクリートアンプ TU-HP02をレビューしたいと思います。
エレキットさんといえば真空管。
入力部に真空管、出力部にオペアンプを仕様したハイブリッドアンプ TU-HP01をご存知の方も多いかと思います。
TU-HP02はそれに続く第2弾のアンプとして発売されたもの。
開発のコンセプトは「半導体アンプでありながら真空管テイストを持ったポータブルヘッドホンアンプ」とのことで、聴く前から期待が高まりますね。
どのようにしてTU-HP02が開発されたのかについては、下の公式ページがとても分かりやすくなっていました。
ではさっそく聴いてみることにしましょう!
エレキット TU-HP02 レビュー
TU-HP02は至ってシンプルな構成のアンプ。入出力は3.5mmのステレオミニ、ゲインはハイローの2段、電源を兼ねたボリュームスイッチになっています。
電源オン時は「VIRTUAL TRIODE」の文字が緑に点灯。電池が少なくなると赤い点灯に変わります。
後方のネジを回すとケースと本体を簡単に外すことができます。
基盤は隠されているので、不用意に触ってしまう心配はありません。
TU-HP02は単3電池4本で駆動します。1.2Vのニッケル水素充電池を使うこともできるので環境とおサイフに優しいですね。
デザインと使用感
TU-HP02はいかにもアンプらしいトラディッショナルなデザインです。工作キットを数多く販売するエレキットらしい「メカ感」が感じられます。男ならちょっとワクワクしてしまうような見た目ですね。前面と後面に使われているアクセントカラーの赤もなかなかカッコいいです。
作りとして不安な部分は無く、ボリュームスイッチの感触もGOOD。ギャングエラーやポップノイズも気になるレベルでは発生しなかったので、安心して使うことができました。
サイズはDP-X1とほぼ一緒
重ねてもピッタリ
驚きの真空管サウンドに脱帽
TU-HP02の音を聴いた瞬間に思い出したのはALOのContinental Dual Monoでした。ふわっとした滑らかな質感で、弾むようなパワフルな音ですね。
音量を上げていくと空間に音の密度が増していくような心地よい感覚がやってきます。音の輪郭は柔らかながらモヤモヤとした感じは無く、分離感もとても良いです。
TU-HP02からは紛れも無い「真空管の音」を感じることができました。一体こんなサウンドを真空管を使わずにどうやって実現しているのか。ただただ脱帽です…。
真空管アンプを作ってきたエレキットだからこそできる音なのでしょうね。
ダイナミック型との相性が◎
手持ちの機種でいろいろと試しましたが、真空管サウンドだけあってダイナミック型のイヤホンやヘッドホンとの相性がとても良いです。躍動感のあるロー、生々しいミドル、滑らかなハイと本機の魅力を存分に感じることができます。
またアンプとしてのパワーも充分あります。目盛りは10時くらいで充分な音量がとれ、12時ではうるさいほど。これだけのパワーがあれば、少々鳴らしにくいヘッドホンでもどんと来いという感じでしょう。逆にカスタムでは音量が取れすぎてしまうこともあるかもしれません。
総評
正直な話、私はDAPにポタアンを使うという行為には懐疑的でした。
もちろんiPhoneのようなオーディオ用でない機器のためなら分かります。しかし例えばAKのような専用マシーンに、わざわざアンプをつけて音を歪ませるのはどうなんだろうと思っていました。
実際AK120を使っていた時も色々とアンプを試してみましたが、結局は素の音が1番歪みがなくて良いと思っていた程です。
そんな私からすると、TU-HP02は初めて「これを通して聴きたい」と思わせてくれるアンプでした。だって本当に真空管アンプのような滑らかな音がするんですから。こんな音はプレーヤーのEQで作ることはできません。
こんな経験をしてしまうと、AKにアンプを繋ぐという行為も「なるほど、余程好きなアンプなら分かるな」と考えを改めさせられてしまいました。
今のポタアンの流行は「DAC内蔵」や「Wi-Fi対応」などデジタルな高性能化が中心です。そんな中でTU-HP02の「ディスクリートで真空管サウンドを」という試みは、アナログの限界に挑戦しているようで何とも応援したい気持ちになります。
昨今はどこのメーカーもお馴染みのDACチップやオペアンプを使うことが多く、似たような音質に飽きてしまった人も多いのではないでしょうか。そんな方にはぜひTU-HP02を通して聴いてみてほしいです。
そこには新しい発見がきっとあると思います。文句なくオススメです!