【レビュー】Campfire Audio LYRAを1週間使ってみました
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ども!すぎやまです。
以前にIE800との比較で記事を書いたCampfire Audio「LYRA」ですが、今回はお貸し出し頂けたので、1週間ほど使った感想をレビューしたいと思います。
以前の記事はこちら。
【レビュー】Campfire Audio「LYRA」の音質を「IE800」と比較したよ! - ヘッドバンク 〜ヘッドホン・イヤホンの最新情報〜
Campfire Audio「LYRA」レビュー
硬派だが繊細な性格の持ち主!?
LYRAが発売された後、イヤーピースでかなり音が変わるということが話題になりました。シリコンではなく、コンプライにすると良いという意見も多くみられました。
確かに色々と付け替えてみるとLYRAはイヤーピースでキャラクターが変わりやすいイヤホンだと分かります。硬派な見た目と違って意外に繊細なイヤホンなんですね。
ワタクシの場合は「finalの小さいチップで奥まで押しこむ」というのが音質的に一番良く感じられました。
普段はMサイズのイヤーピースが多いですが、Sサイズ相当のイヤーピースで押し込むように装着すると良い感じでした。
このセッティングですと、非常にタイトながら存在感のある低音と、アタックの強い高音を楽しむことができます。音の刺さりは少しありますが、そこまで気になりません。それよりもコンプライで刺激が無くなってしまうことの方が残念に感じました。
ただボーカルが前に出るセッティングではないので、ボーカル重視の方はコンプライにしてみると良いかもしれないです。
特筆すべきは「音の反応の良さ」
LYRAを使っていて感じたのは「圧倒的にレスポンスが速い音」だということです。よく「締まりのある低音」という表現を聴きますが、LYRAの場合は低音だけではなく、全域に渡って締まりのあるタイトな音がします。
このあたりが「一聴するとダイナミックとは思えない」と言われる理由なのではないかと思います。余計な付帯音がなく、抜群の「カッチリ感」で音楽を楽しむことができます。「非常にソリッドな音」というのがLYRAを表現する上ではピッタリな気がします。
例えるなら、ステロイド漬けのジャック・ハンマーじゃなくて、ステロイドを吐いた後のジャック・ハンマーのような音ですかね。
必然的に合う音楽もソリッドな音の音楽になると思います。「The Strokes」のようなロックやクラムボンの「てん、」などに激ハマりの音でした。個人的にはPerfumeの「edge」などにも合うと思います。
4極グランド分離も試してみた
今回はなんと新製品の4極 3.5mmケーブル「ALO audio Tinsel Earphone Cable - MMCX - 3.5mm 4極」もお借りしたので「OPPO HA-2」で4極グランド分離を試してみました。
ALO audio Tinsel Earphone Cable - MMCX - 3.5mm 4極 ALO-4761
- 出版社/メーカー: ALO audio
- メディア: エレクトロニクス
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上が純正ケーブルで、下が4極ケーブル。材質や質感は同じように見えます。
両方とも細くしなやかで取り回しが良いですね。
グランド分離してみると、音質傾向は同じですが音の1つ1つが聴き取りやすくなり、低域も少しすっきりした印象になりました。特にボーカルとバックサウンドがベタっと張り付いて聞こえてしまう曲では分離感が良くなり、ボーカルが聞き取りやすく感じます。
このような変化を伝えてくれるあたり、しっかりとした性能の高さを持っているように思いました。さすが、繊細な性格の持ち主ですね。
真の魅力は真空管との組み合わせ!?
LYRAは主にHA-2と真空管アンプのContinental Dual Mono(CDM)とで使っていたんですが、真空管アンプとの相性が素晴らしく良い!
HA-2は割とカッチリした音でなるので、LYRAと音の傾向をそのまま伝えるような鳴り方です。解像感が高くメリハリのある音。これも良いのですが曲によっては高音に若干のキツさを感じたりしました。
ところがこれをCDMにすると音のカドがとれ、低域もより深くなるので、聴いていて惚れぼれするようなサウンドになります。「ダイナミック型と真空管の相性の良さ」とはこういうのもなのかと勉強になりました。
さらにCDMには2.5mmバランス接続がついているので、LYRAでバランス接続してみるとビックリ。音場が広がり包まれているような感覚になりました。初めて聴いた時は、思わず笑っちゃいましたね。
全体はウォームながら音の一つ一つに躍動感を感じます。まさに上質なサウンド。この状態だとメタルやロックというよりは、女性ボーカルのポップスなんかを聴きたい音だと思いました。
聴くジャンルによってバランスとアンバランスを使い分けるのも楽しいかもしれませんね。
総評
LYRAは使用するイヤーピース、ケーブル、DACによって様々な表情をみせてくれる楽しいイヤホンです。聴く音楽に合わせて、その日の気分で、セッティングを変えてみるのが正しい楽しみ方なのかもしれません。
標準的なセッティングでは、やはりタイトな低音を楽しみたい音楽に適しているイヤホンだと思います。ロックやメタル、エレクトロニカや一部のジャズあたりと相性が良さそうです。個人的にはサカナクションや凛として時雨がハマりました。
LYRAをすでにお持ちの方は、ぜひ真空管アンプも試してほしいですね。ほどよくマイルドになったLYRAの音には、また別の魅力があるように思います。
高級ダイナミック型の新しい選択肢であるLYRA。魅力的なサウンドでした!
ALO audio Continental Dual Mono - Silver DAC搭載ポータブル真空管アンプ ハイレゾ音源対応(192kHz/24bit, 2.8MHz)
- 出版社/メーカー: ALO audio
- メディア: エレクトロニクス
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